タイの投資環境
~直接投資先としてのタイの優位性~
グローバル市場に向けた生産・輸出拠点として
タイには、整備されたインフラ、高度の産業集積、質の高い労働力という、比較的高い技術を必要とする生産活動に必要不可欠な生産要素がほぼ揃っています。また東南アジアの中心に位置するため、中国、インド、オーストラリアなど他の地域市場へも容易にアクセスできる地理的条件、タイ政府によるAFTA、二国間自由貿易協定等の経済連携協定への積極的姿勢は、輸出拠点としてもタイを魅力のあるものにしています。
また、もう一つタイが生産・輸出拠点として優れている理由として、主に製造業に対する手厚い外資誘致・投資奨励策があります。ある一定の条件を満たす企業には、最大8年間の法人税免除、生産設備・機械、輸出用製品原材料の輸入関税減免、ビザ・労働許可取得についての優遇措置などの様々な恩典が付与されます。
「東洋のデトロイト」と呼ばれるタイの自動車産業、世界シェアの4割超を誇るハードディスク産業はタイのこのような生産・輸出拠点としての好条件を基盤として成り立ち、そして今なお発展を続けています。
販売マーケットとして
ASEAN諸国10カ国の中では、タイが一番経済規模が大きく、2010年の名目GDPは約3,126億ドル(IMF調べ)です。タイのGDP及び一人当たりGDPはリーマンショック翌年の2009年を除けば、1997年のアジア通貨危機以降、堅調な伸びが続いており、2010年の実質GDP成長率は7.8%(NESDB調べ)、一人当たりGDPは4,992ドル(IMF調べ)です。つまり、タイは現時点において、ある程度の経済規模を既に持っておりかつ成長を続けている国で、一人当たりGDPの水準もまもなく5,000ドルを超え、今後本格的な中間層拡大が期待されています。
またタイは教育水準も高く、タイの中等教育への就学率は99%、大学進学率も先進国に比肩しうる水準であり、教育水準の上昇に伴い消費者の商品に対する選好もより高度かつ洗練されたものになりつつあります。ユーロモニターインターナショナル社による2008年の調査によればタイは他のASEAN諸国と比較して耐久消費財の消費率(消費支出全体に占める割合)が高い傾向にあるという数字が出ています。